私が一番と言っても過言ではないほど、今回のレッスンでテンション上がっていたのがテイスティングだ。
今まで私がやっていたテイスティングは、『美味しい』という感覚的理由だけで輸入していた茶葉を選んでいた。まあ、美味しいには変わりないのだが。
今回スリランカでテイスティングを学ぶことにより、本格的にきちんと香り、味、水色(すいしょく)を見極めることができるようになりたいと思っていた。
学校に着いてわくわくしていると、先生が「じゃあ始めようか」と。
いざレッスンが始まると、口にズズーっと空気と一緒に含んで、口の中で転がすように回し、飲まずに吐き出すと「色はどんな色をしている?味はどんな感じだ?香りはどんな香りだ?」と一気に聞かれた。
「この紅茶はハイグロウン茶?それともミディアム茶?ロウグロウン茶か?」質問攻めされた。
私はおぼつかない英語で「この紅茶はハイグロウン茶だと思う」「ディンブラだと思うけど香りは違う感じがする」などなるべく細かく話した。
先生は私のテイスティングにとても興味をもって聞いてくれた。
かなり表現が独特だったみたいで、そんな表現をするかと物珍しい顔でみられたのが印象的だった。
一回のテイスティングで何十種もの茶葉を見ていくのだが、どうやって良いクオリティーかを判断しているのか聞いてみた。
そうすうるとハイクオリティーの紅茶とそうでない紅茶の見極め方・特徴を教えてもらった。
ハイクオリティーの茶葉は、どの項目も『強い』とのことだ。
例えばディンブラの茶葉なら、
・香りは華やかさが強いものである。
・水色は濁りのない赤色で茶葉の色も真っ黒なものが良い。
・味は華やかな風味かつ後味の渋みが強いものである。
私は、「渋いのが良いの?」と疑問に思い考えていた。
そうしたら先生はすぐに、「タイカは渋い・強いのが苦手だよね!君のテイスティング見ていたら分かるよ。顔に出やすいタイプだからね」笑いながら言っていた。
『渋み』は良い紅茶のシルシだよと先生が言った。
口の中がキシキシするような渋みのある紅茶は本当に良いものなんだと笑顔で先生が言った。
渋みは沢山の太陽の光や朝晩と日中の寒暖差、朝露にもたっぷりと恵まれた茶葉にしか出せない美味しさなんだと。
ブラックティーでも美味しいが、ミルクティーにした時深いコクを味わえるだろう?と先生。
今年のクオリティーシーズンディンブラは特に先生が言っていた、ハイクオリティーの特徴のあるディンブラを選べていたんだなと思う。
ティーサンプルでのテイスティング時に、水色も夕焼け空のような赤色に惚れ惚れし、華やかな香りと後味の渋みに一発で今年はこのディンブラにしようと決めたのだった。
本場の紅茶の先生にハイクオリティーの紅茶がどういうものなのかを聞くことができて大満足である!
紅茶を淹れる際には、自分好みの匙加減で調整できるようになると、紅茶の楽しみ方が何倍にも広がると思う。